なぜお酒が飲めない人がいるのか?強さを調べる方法は?
この日本には、お酒を水みたいにガバガバ飲んでも平気な人もいれば、
僕らのようにコップ一杯も飲めずにダウンしてしまう人もいます。
飲める人と下戸、何が原因で差が出るのでしょうか?
身体の仕組みにどんな違いが?
今回はその違いについて解説します。
違いは酵素の働きにあった
結論から申しますと、お酒を分解する酵素の働きの差で、飲めるか飲めないかの違いが生まれてきます。
日本人は、
酵素の活性が強いお酒がガンガン飲める人(日本人の55%くらい)と、酵素の働きが弱い程々にしか飲めない人(日本人の38%くらい)と、
酵素の働きが全くない人(日本人の7%くらい)
に分けられます。
つまり、お酒に強い人は酵素の働きが強くて
お酒が弱い人は酵素の働きが弱い。
お酒が全く飲めない人に至っては、酵素自体が全く働かない、
ってことになるわけです。
詳しくそれについて解説していきます。
お酒弱い人と強い人の身体の仕組みの違い
お酒を飲んで摂取したアルコールは胃から20%、小腸から80%吸収され、肝臓で処理されます。
主に肝臓にあるADH(アルコール脱水素酵素)という酵素によりアルコールからアセトアルデヒドに分解されるのです。
このアセトアルデヒドというものは非常にやっかいで、
頭痛、動悸、顔面紅潮、吐き気などの悪酔いの諸症状の原因となります。
猛毒であるアセトアルデヒドは、同じく肝臓にあるALDH2(2型アルデヒド脱水素酵素)により酢酸に分解されていきます。
この酢酸というものは全くもって人体には無害で、身体を巡るうちに水と炭酸ガスになり尿だったり汗と混じったりして身体の外に排出されます。
お酒に強い人はこのアセトアルデヒドが体内に溜まりにくい。
なので不快感を感じずにガンガン飲めます。
逆に弱い人はアセトアルデヒドが体内に溜まっていって、悪酔いの症状が出やすい。
つまり、お酒が強いのか弱いのかはアセトアルデヒドを分解してくれるALDH2の活性が強いかどうかにあるのです。
アセトアルデヒド分解酵素の活性が決まる要因は何なのか
さて、お酒が強い、弱いの体質を決める
ALDH2の活性の強さはどのようにして決まるのでしょうか??
結論から言うと、この酵素の活性は、なんと全て遺伝で決まってしまいます。
両親からお酒に強い、弱いの遺伝子を受け継いでいるのです。
両親もお酒が飲めないので自分も飲めない、酒豪一族はみんな酒豪、ってことです。
ALDH2を作る遺伝子には、分解能力が高いと言われるN型遺伝子と、突然変異で分解能力が低下したD型が存在します。
両親からいずれか一つずつを受け継ぐので、
NN型、ND型、DD型の三パターンに分かれるということになるわけです。
NN型・・・アセトアルデヒドの分解が早く、悪酔いせずガンガン飲めるタイプ。
ND型・・・アセトアルデヒドの分解が弱いので、ゆっくりとしたペースで飲まないと悪酔いの症状が出やすい。
DD型・・・アセトアルデヒドを分解する力が全くなく、ほとんどお酒を受け付けない下戸タイプ。(僕はこれ)
もっと詳細に言うと体の大きさ、体重、性別、年齢や他の酵素の差もお酒に対する強さに影響していますが、強さの大部分を決定してしまうのはALDH2の働きです。
自分のお酒の強さを調べる方法
お酒の強さを調べる方法は自宅で簡単に実施することができます。
自分のお酒に対する適性を調べてから飲み会を楽しみましょう!
アルコールパッチテスト
薬局やスーパーなどに売ってあるものだけで行える簡易的な方法です。
1. 薬剤のついてないガーゼ付きのばんそうこうに、市販の消毒用アルコールを、2~3滴しみこませます。
2. 1で作ったものを上腕の内側に貼ります。
3. 7分後にはがし、はがした直後(5秒以内)に、ガーゼが当たっていた部分の肌の色をチェック。
4. はがしてから、さらに10分後に、もう一度肌の色をチェック。
3の段階で貼った部分が赤くなっていたらDD型(お酒を受け付けない下戸)で、
4まで行ってやっと貼った部分が赤くなればND型(お酒に悪酔いしやすい)、
この方法で変化がなかった場合はNN型(お酒に強い)です。
しかしこの方法は肌の色、季節、時間帯、肌が敏感かどうかにも影響を受けるので、
正しい判定が出ない可能性があるというデメリットもあります。
肌が赤くなったかどうかは主観的になりがちなので、それも注意が必要です。
アルコール感受性遺伝子分析キット
アルコールパッチテストよりも正確で、遺伝子レベルまで分析してくれるものがあります。
僕はこの方法をお勧めします。
アルコールパッチテストよりも正確で、詳細に自分の体質を知ることができるからです。
使用方法はとても簡単。
自宅で口腔粘膜を採取して、ポストに投函するだけ。
出典:アルコール依存症などのリスクがわかる遺伝子検査|遺伝子検査はハーセリーズ
このようにタイプの中からもさらに分類し、もっと詳しく自分の体質を知ることができます。
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まとめ
ここまで読んでくださりありがとうございました。
お酒が飲めるか飲めないかは人それぞれ遺伝で決まっており、その人にあったお酒の飲み方を心がけることが大切です。
自分の体質をしっかり把握して、正しい飲酒を心がけていきましょう。
もし、自分がお酒が強くない体質でも
お酒が弱い、もしくは飲めない体質だった・・・。
お酒が強い人と同じように楽しむことができないのか・・・。
と、嘆く必要はありません。
お酒が弱い、飲めない体質でも酒豪のように飲めるようになる方法は存在します。
詳しくは以下のページをご参照ください。
アルコールパッチテストで医者に下戸認定された アルコール代謝能力無しの下戸な私がたった2時間で酒豪になり 二日酔いにもならなくなった極意
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